4.相続税の申告財産と遺産分割協議財産

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相続税の申告財産と遺産分割協議財産

 相続税の申告では、非課税財産を除き相続開始時の全ての財産債務、相続開始前3年以内の贈与財産、相続税精算課税の対象となっている贈与財産、生命保険金等の見なし財産について申告することになります。
 遺産分割協議では、相続開始時ではなく、遺産分割時の財産について分割協議をすることになります。そのため、相続開始後に発生した法定果実(利息、家賃、地代など)もその元本とは別個の財産として、分割協議の対象となります。また、遺産分割協議の財産については相続開始時ではなく、遺産分割時の時価が基礎となります。特別受益の内容やその金額などをどのように扱うかも協議することになります。その他、分割協議では寄与分なども考慮されることがあります。寄与分とは、共同相続人中に、被相続人の財産の増加や維持に特別の働き(特別の寄与)をした者がある場合に、相続財産からその寄与分を控除したものを相続財産とみなして各相続人の相続分を計算し、寄与者にその控除分を取得させることによって共同相続人間の公平を図る制度です。令和元年7月1日からは、特別の寄与についても金銭の請求権を認める制度が創設されています。
 債務については、共同相続人が法定相続分で継承することになります。したがって、債務を遺産分割協議書に記載していたとしても、対外的な債権者である金融機関等には主張できません。税務申告では、分割協議書の内容で申告がなされた場合にそれを認めて取り扱っているにすぎませんので、注意が必要です。
 争いになった場合に、家庭裁判所で実質的に分割協議の対象とされるのは不動産等の不可分財産と言われることがあります。金銭債権等の可分財産については、法定相続分などの民法の規定にしたがって分割することが前提とされます。
 相続税申告の場合に、例えば配偶者軽減の1/2を計算するときには、課税財産に算入される金額が基礎となりますので、小規模宅地等の減額の特例、地積規模の大きな宅地の評価などを適用した後の評価額となり、遺産分割協議の前提となった時価と大きく異なることがあるため、遺産分割の際にはそのことを頭に入れておいてください。


佐々木健国際税理士事務所

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